ゴールキーパーが『プレジャンプ』をするべきか否か。
日本では昔からその議論が繰り広げられており、それは私がゴールキーパーを始めた当時から10年以上たった今でも変わっていないように思う。
みなさんはどうお考えだろうか?
私はプレジャンプは絶対にするべきだと考えてる。
プレジャンプとは…
そもそもプレジャンプとは、ゴールキーパーがシュートを打たれる前に軽くジャンプする予備動作のことだ。
実はプレジャンプは、サッカー以外にも多くのスポーツで取り入れられている。
例えばテニスの「スプリットステップ」なんかがそうだ。
世界のトップクラスのゴールキーパーを見ても、ほとんどの選手がプレジャンプを行なっている。
ゴールキーパー大国ドイツのゴールマウスを守っているマヌエル・ノイアー選手やテア・シュテーゲン選手なんかも当然そうだ。
しかし、彼らのプレジャンプは少し特徴的で、後ろにプレジャンプをしている。
もちろんこれも科学的に証明されている大きなメリットがあり、非常に興味深いものだ。
プレジャンプのメリット
ではそのプレジャンプをすることによってどんなメリットがあるのだろうか。
理由はいくつかあるが、1番はプレジャンプの着地をする際の地面からの反動を利用してスムーズに動き出すことができるからだ。
これは実際にやっていただければわかると思うが、
シュートを受けるときにプレジャンプを取ってから動き出すのと、プレジャンプをしないで動き出すのでは明らかにプレジャンプをした方がスムーズに動き出せる。
注意するポイント
しかしプレジャンプをする際に注意しなくてはいけないことがいくつかある。
プレジャンプをしている最中は人間は無力だ。
そのためプレジャンプをしている最中にシュートを打たれてしまったら、体が空中にあるため動き出すことができない。
シュートを打たれる瞬間には必ず両足が地面についているようにしよう。
また育成年代ではプレジャンプを大きく取ってしまう選手をよく見かけるが、それもタイミングが合わなくなる一つの原因になってしまう。
地面から足が軽く離れるくらいを目安にコンパクトにジャンプするよう心がけていただきたい。
練習するからできるようになる
プレジャンプをしない方がいいと考えている指導者の方達に理由を聞くと、その多くがプレジャンプをすることによってタイミングが合わなくなるからという理由だった。
当たり前の話だが、プレジャンプもタイミングを合わせるように、練習をしなければできるようになるわけが無い。
キックだって練習を重ねなければ蹴れるようにはならない。
プレジャンプも同様だ。日々のトレーニングでの積み重ねが大事になってくる。
早い段階から導入を
広瀬ゴールキーパー育成スクールでは小学生の段階からプレジャンプを導入している。
早い段階から導入することで、変な癖がつくことなく正しいタイミングでプレジャンプをすることができるようになるからだ。
まだまだ導入したばかりで、タイミングが合わなかったりすることも多いが、タイミングがあった時は非常にいいプレーができている。
プレジャンプをマスターすることができれば、ゴールキーパーにとってはプラスになることばかりだ。
是非自分の身体で体感していただきたい。