先日とある記事を目にしました。
中学生女子を対象にした、将来のなでしこジャパンのゴールキーパー育成キャンプです!
しかし参加するためには、以下の応募資格がありました。
中学3年生:身長165cm以上
中学2年生:身長160cm以上
中学1年生は身長を問いません。
身長のノルマをクリアしなければキャンプに参加することすらできなかったのです。
しかしこれはなでしこに限ったことではありません。
男子のJリーグ下部組織でも180cmのGKがセレクションを受けたところ、「身長が足りない」という理由で不合格になったという話をよく聞きます。
ゴールキーパーは身長があることに越したことはありません。
ですが、身長が低いGKは7.32mのゴールを守ることは不可能なのでしょうか?
私は言い切ります。
決してそんなことはないと。
身長のハンデはカバーできる。
「身長が高いGKの方が、小さいGKに比べ手の届くボールが多い」
という意見をよく耳にします。
しかしそれは間違いです。
身長のハンデは、「ポジショニング」と「テクニック」でカバーすることが十分可能です。
ポジショニング
身長が低いゴールキーパーは、大きいゴールキーパーに比べ、より「ポジショニング」が重要になってきます。
ポジショニングにはゴールキーパーの「個人戦術」となる要素が多く含まれています。
プレー前(シュートを打たれる前)で、ゴールキーパーが相手より優位に立てるかどうかが、ゴールを守るための鍵を握ってきます。
身長が低ければ、その分寄ればいい。
次に「テクニック」です。
GKがゴールを守るためのテクニックというと、みなさん「ダイビング」や「ローリングダウン」などをイメージされると思います。
しかし私は「ステッピング」がゴールを守るための重要なテクニックだと考えています。
大きいGKがワンステップで届くところであれば、小さいGKはステップを踏めば届きます。
身長が低ければ、その分足を運んでボールに寄ればいいんです。
だから私は「ボールに寄る」この動きを徹底的にトレーニングします。
小さいから守れないの概念を覆したい。
私自身も身長が170cmと小柄なので、現役時代は身長が低いことが理由で、悔しい思いをした経験が何度もあります。
だからこそ小さいゴールキーパーの気持ちがよくわかりますし、彼らが正当に評価されるための手助けをしたいと思っています。
身長が低くても、大きいゴールキーパーと対等に戦える。
その理論が私にはあります。
今後私がGKコーチとしての活動をしていく中で、
「身長が全てじゃない」
ということを日本サッカー界に証明していきたいと思っています。
私に関わってくれた選手と共に。