ドイツ・ブンデスリーガ7連覇中の名門、FCバイエルン・ミュンヘン所属GKマヌエル・ノイアー選手。スペインラ・リーガ2連覇中のFCバルセロナ所属GKマルク・テア・シュテーゲンなど世界トップクラスのゴールキーパーを輩出するゴールキーパー大国ドイツ。
そのドイツで2年間プレーした日本人ゴールキーパー・関口健太さん。
その関口さんにゴールキーパー大国ドイツで、ご自身が実際に体験されたゴールキーパートレーニングを伝授していただきました!
今回はその中でも関口さんが最も衝撃を受けたというXブロックのトレーニングをご紹介していただきます!
Xブロックとは?
そもそもX(エックス)ブロックとは、主にブレイクアウェイのシュチュエーションで使うテクニックで、このように手と足を大きく広げて面積を作ります。
以前は「ハードルブロック」や「スターセーブ」などと呼ばれていましたが、2018年FIFAのGKアナリシスにより「Xブロック」という名称に変更されています。
ポイントは!?
この時に意識するポイントとして、
- つま先をしっかり上げること。
- 手は、伸ばした足より少し前の1番パワーが入るポイントに出す。
この2点を意識してドイツではトレーニングが行われていたそうです。
強い気持ちが求められるポジション
試合中、相手FWとの1vs1という絶体絶命の状況になった時、ゴールキーパーは身体を投げ出してゴールを守らなくてはなりません。
ゴールキーパーの後ろには誰もいません。だからこそ「何としても俺がゴールを守るんだ!」という強い気持ちが必要です。
Xブロックも面積を作って身体にボールを当てに行くわけですから、当然勇気が求められます。
しかし練習から実際のボールで蹴ってしまうと、強烈な衝撃を受けるためボールに対する恐怖心から、なかなか積極的にボールにアタックすることができない選手も多くいると思います。
トレーニングの質を上げる秘密兵器!?
そこでドイツでは秘密兵器を使用しているのです!
それがこちら!
トレーニング用のバランスボールです!w
これを使うことによって、ゴールキーパーの恐怖心を取り除き積極的なプレーを引き出すことができます。
実際にやってみましたが全く痛くありませんでしたw
このようにゴールキーパー大国ドイツではトレーニング用具にも工夫がされているんですね。
リアリティのあるトレーニング
トレーニングメニューは、実際に試合で起こりえる状況を切り取ったシンプルでわかりやすいものでした。
例えばローリングダウンから起き上がってXブロック!
というトレーニングはゴールキーパーが弾いたセカンドボールの状況を再現しているんだろうな。とか
ゴールポストの位置にポジションをとった状態から合図で中央の選手にアプローチをしてXブロック!
というトレーニングではプルバックの状況を切り取っているんだろうな。というように、やっている選手がそのシュチュエーションを理解した上で、トレーニングを進めることができました。
これってすごく大切なことだと私は思います。
選手がトレーニングの意図を理解しているのか、してないのかでは同じトレーニングをするにしても効果は半減してしまいます。
その点今回関口さんに紹介していただいた、トレーニングは非常にシンプルでわかりやすかったです!
ヒーローになれ!
日本では「ゴールキーパー」を自ら進んでやる子どもたちは少なく、まだまだ人気がないポジションです。
しかしドイツを始めとしたヨーロッパの国々では、ゴールキーパーは非常に人気がある華型のポジションなのです。
是非今回関口さんが紹介していただいたトレーニングを行なって、チームを救うヒーローになっていただきたい。