2018年のロシアワールドカップでベルギーをベスト4に導いた立役者であり、同大会でゴールデングローブ賞を受賞したティボー・クルトワ選手がFWとの一対一の絶対絶滅のピンチを防いだ事により、世界的に注目されたゴールキーパーのスキルのひとつにXブロックというものがあります。
ロシアW杯以降、日本サッカー界でもこのXブロックという名前が浸透してきており、これをトレーニングに組み込む指導者の方々やXブロックに積極的にチャレンジしているゴールキーパーを多く見かけます。
しかしこれは少し危険な風潮だと私は考えています。
ゴールキーパーの優先順位は!?
Xブロックをはじめとしたブロッキング技術ばかりを練習してしまう事で、GKのプレーの優先順位を間違えてしまっている選手が非常に多いのです。
スルーパスや、相手の足元から少し離れたボールに対して、フロントダイビングで奪える距離感にいるのに、奪う奪わないの判断をせず何でもかんでもブロッキングに行ってしまう。
当たり前ですがブロッキングは、シュートを身体に当てて防ぐスキルなので、ゴールラインやタッチラインを割らない限りほぼ100%セカンドボールが生じます。
つまり1回目のシュートを防いでのそのこぼれ球が相手に渡ってしまえば相手の攻撃はまだ続くわけです。
一番のナイスキーパーとは?
プロのゴールキーパーがXブロックでダイナミックにシュートブロックをしているシーンが完璧なプレーだと思われがちですが、ボールを奪ってしまうことが私は1番のナイスキーパーだと思います。
ボールを奪いきるができればその瞬間、相手の攻撃は終わります。
そして攻守が切り替わ自チームの攻撃をスタートすることができるんです。
フロントダイビングでのブロッキング!?
大事なのは状況に応じたプレー(スキル)を選択することです。
・フロントダイビングでボールを奪うべきなのか。
・ブロッキングを使うべきなのか。
・ジョッキーで相手を誘導するべきなのか。
そしてその判断を磨き、適切なスキルでシュートをストップするためには、専門トレーニングを受けることが必要不可欠です。
ゴールキーパー専門のトレーニングで多くの失敗、そして成功体験をすることによって試合で最高のパフォーマンスをすることができると思います。
皆さんも自分がゴールキーパーとしてレベルアップできる環境にフロントダイビングしてみてはいかがでしょうか?